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  • 10月28日(木) 外部講師卓話「ふるさと中国」

    ロータリー財団・米山記念奨学委員会
    委員長 本宮 輝久

    10月は米山月間となっておりまして、本日の卓話の担当委員会です。米山奨学生の具利敏さんと、恵庭ロータリークラブの斉藤会長様、留学生カウンセラーの前田様、改めまして担当委員長としてお礼申し上げます。ご紹介は、お願いから何から手配を全てしていただきました国際奉仕委員会の大澤委員長からいただきたいと思います。

    米山記念奨学会は1952年に発足いたしまして、今年で58年となります。世界に例を見ない、日本のロータリー独自の各地区合同の奉仕活動であります。この事業の最大の特徴は、世話クラブ、カウンセラー制度を設けて、単にお金を出すだけではなくて、ロータリーとの深い交流と精神的ケアを重視しているというとろこにあります。ですから、これに参加していただいた奨学生は、一様にその手厚いケアに深い感謝の念を持って帰国し、日本と母国との絆に貢献しているということで、大変意義深い事業と思っております。米山奨学金は、普通寄付と一般寄付により成り立っています。普通寄付については、皆様の会費の中から頂いております。一般寄付については、どんどんご寄付をいただきたいと思っておりますので、どうかご協力をお願いしたいと思います。

    国際奉仕員会
    委員長 大澤 雅松

    先ほど恵庭ロータリークラブの斉藤会長様からご紹介いただきました日本経済新聞の記事のコピーを配らせていただきました。現在、尖閣問題などで日中間が大変揺れております。具さんに講師として来て頂きたいという話は、7月に斉藤新体制が発足した時にすぐにお願いしていたものですから、こんなことになろうとは思ってもいませんでした。その後、いろいろな事がありまして、沈静化したと思えばまた暴動が起きるという状況であります。そういった中で、会員の皆様にも、中国は何をやっているんだですとか、暴動はけしからんという感情をお持ちの方もいらっしゃるのではないかと思うのですが、この新聞の記事にも書いているように、両国の懸け橋になってくれる米山奨学生ということでお話を聞いていただきたいと思います。また、ロータリーの友10月号の16ページに「上海で深まった米山学友との絆」ということで中国米山学友会の懇親会の模様が掲載されています。こういったものも是非ご覧いただいて、ご理解いただきたいと思います。

    それでは、今日の講師の具さんでございますが、中国遼寧省撫順市出身、かつて新千歳空港との間に直行便がありました瀋陽の隣の街です。年齢は27歳、留学生としては2009年4月から来ているのですが、米山奨学生は今年の4月から来年3月までの修士課程在学ということで、北海道文教大学の大学院グローバルコミュニケーション研究科言語文化コミュニケーション専攻であります。今日のテーマは、「ふるさと中国」ということで、このパソコンを使って映像などの紹介になります。

    米山奨学生 具 利敏 様

    最近、テレビなどで悪いニュースばかり流れていまして、ついつい政治ばかりに目を向けがちになってしまいますが、今回は自分が住んでいた街と、中国のきれいな観光地などについてご紹介をしたいと思います。私は、日本に来てたくさんの良い方に恵まれておりまして、今のロータリークラブでも、とても良い皆さんに出会えておりまして、自分はとても恵まれていることに、日々感謝してます。日本に来て、さらに日本が大好きになりました。中国も日本も同じなのですが、テレビで流れている情報ばかりに頼ると、偏った国のイメージになりますので、本当にその国に行かないとその国が分かったとは言えないと思います。私は、日本に来てとても良い方に恵まれておりまして、将来中国に帰っても、日本の皆さんはとても良い方たちで、日本はとても素晴らしい国だということを紹介させていただきたいと思います。

    これから、中国についてご紹介させていただきたいと思います。中国の基本的な情報については、既にご存知の方が多いと思いますが、改めてご紹介させていただきたいと思います。正式名称は中華人民共和国であります。成立は1949年4月1日です。面積は959万6960平方キロメートルで、ロシア、カナダに次いで世界第3位となっています。人口は、13億を超えまして、13億4575万1千人くらいになりまして、長年世界1位を占めています。首都は北京市で、最大の都市は上海市になります。公用語は北方系の言語を基にした普通語なのですが、この普通語は北方の方言を基礎として、北京語の発音を標準音としています。南の方には、地域ごとに広東語ですとか、福建語、上海語などがあります。実際には、この3つだけではなく多くの方言がありまして、北方系の私にとっては全くの外国語のような感じでとても聞き取れません。行政区分ですが、23省、5自治区、4直轄市、2特別行政区になります。この自治区は、少数民族の自治区になります。直轄市は、北京市、上海市、重慶市、天津市になります。特別行政区は、香港とマカオです。この地図では、上の方に遼寧省と書いてあるところが、私の故郷です。大学は、江蘇省の南京市にあったのですが、電車で22時間くらいかかります。飛行機でも2時間くらいかかります。

    中国の一つの特徴は、少数民族がとても多いということです。全部で56の民族がありますが、一番多いの漢民族で、約92%を占めています。少数民族が、全部合わせて8%です。その中で多いのは、チワン族1600万人、満族1000万人、回族900万人、ミャオ族800万人、ウィグル族700万人、モンゴル族500万人です。それでは、衣装などとともに、民族の習慣などをご紹介したいと思います。

    「漢民族」ですが、これは皆さんが通常思っている中国人のイメージです。こちらのチャイナドレスは、もともと漢民族ではなくて、満族の服でしたが、今では中国を象徴する服となっています。

    「満族」ですが、17世紀に現在の中国およびモンゴルの全土を支配する清を興しました。言語的、文化的に中国に同化され、固有の文化が失われつつあります。ただ、文化は失われつつありあますが、民族意識は非常に強いです。

    「回族」ですが、13世紀に西アジアから移住したイスラム教徒が先祖で、漢族などと混血して少数民族的集団を形成しています。言語はアラビア語とペルシャ語で、宗教はイスラム教です。食べるものは、精真料理といって、豚肉と一部の魚介類由来の食材を一切使っていません。また、お酒を調味料としても使っておりません。肉は、豚肉以外は食べますが、宗教の習慣をきちんと守る民族です。

    「ミャオ族」ですが、頭にとてもきれいな飾りを着けているのが特徴です。言語はミャオ語、農業を主としており、女性は刺繍に長じています。ベトナムやタイ、ラオスなどにも多く住んでいます。

    「ウイグル族」ですが、こちらも大きな民族です。言語はウイグル語、宗教はイスラム教で、トルコ系の民族です。カザフスタン、ウズベキスタンなどにも多く住んでいます。

    「モンゴル族」ですが、主にモンゴル語を使っています。ただし、文字としては漢語を使う人が増えています。ですので、朝青龍などのモンゴル人とは言葉は同じなのですが、文字が違います。宗教はチベット仏教とイスラム教になります。

    「朝鮮族」ですが、言語は朝鮮語です。中国にいる朝鮮族は、主に北朝鮮と韓国から昔移住してきた人たちです。私もこの朝鮮族に属しています。昔、おじいちゃん、おばあちゃんが幼少のころに韓国から生計のために移住してきました。今は中国の国籍を持つ朝鮮族になっています。言語、食習慣、日常習慣は朝鮮半島の方言、習慣を色濃く反映しています。実際、家で食べるご飯は、中華料理は食べていなくて、年末に餃子を食べるくらいです。それ以外は、韓国料理を食べています。

    「チベット族」ですが、ヒマラヤ山脈の北、昆倫山脈の南にある高原地帯で羊、ヤギ、ヤクなどの牧畜が盛んです。言語はチベット語で、宗教はチベット仏教です。

    「チャン族」ですが、主に四川省に多く住んでいます。四川大地震で激しい被害を受けて、チャン族の文化は現在、保護事業の対象となっています。

    「タイ族」ですが、言語はタイ語とラーオ語で、宗教は仏教です。

    これは56の民族が天安門前に集まった写真です。毎年12月31日に紅白歌合戦のようなパーティーが開かれるのですが、少数民族は歌と踊りが上手なので、毎年多くの民族があることをアピールしながら、歌と踊りを披露しています。

    次に、私の故郷の撫順市を紹介したいと思います。面積は11,271平方kmで、人口は約225万人です。平均気温は6.6度で、緯度は札幌市と全く同じなのですが、やはり内陸ですので、夏は30度以上になり、冬はマイナス30度以下になるので、大変厳しい気候です。撫順市は炭鉱都市として有名で、市内には巨大な炭鉱遺跡が残されています。私が大学に入る前は、そんなに大きな建物もなかったのですが、現在ではこのように大きな建物が建っており、毎年変化しているような気がします。私の祖母は、撫順市の一番大きな石油会社に勤めていて、現在は退職年金をもらっているのですが、毎年その年金も増えているとのことで、景気が年々良くなっているのを感じています。

    次に、中国の有名スポットを紹介したいと思います。まず、中国の10大名所を紹介したいと思います。

    「北京市」ですが、これは旧王朝の宮殿です。明と清の両王朝の24代の皇帝の宮殿となっていました。今中国にある宮殿の中で、一番良く保存されている宮殿です。

    「万里の長城」ですが、これはユネスコの世界遺産でかつ世界の七不思議になっています。東は遼寧省で、西は甘粛省で、長さは8851.8kmです。

    「兵馬俑」ですが、これは世界遺産になっています。中国第一代皇帝のお墓です。36年間かけて建築しましたので、とても雄大な地下宮殿となっています。

    「長江三大峡谷」ですが、全長は204kmです。水道がとても湾曲して、危険な早瀬が多いため、「石出疑無路、雲升別有天」の境界だと言われています。この意味は、石出てきて路が無いと思っていたら、別な天がまたあった、ということです。

    「承徳避暑山荘」ですが、河北省の承徳市に位置しています。かつては、皇帝の夏の宮殿でした。清朝の三大皇帝が1703年から89年かけて建築しています。最大の特徴は、「山中有園、園中有山」、山の中に園があり、園の中に山があるという意味です。

    「桂林」は、多くの方に知られていると思いますが、とてもきれいな観光地です。広東省に位置しており、特徴は原始森林、険しい峰と谷、激流する滝、高山段々畑です。このきれいな景色は、古くから「桂林山水甲天下」、桂林の山水は天下一と言われています。

    「杭州西湖」ですが、面積は6.5平方km、最大深さは6.52mです。1985年に中国十大名所に選定されました。

    「黄山」ですが、安徽省黄山にあり、個人的にも登ってみたいと思っています。その雄大さときれいさを、多くの詩人、地理学者などが賛美していました。「天下第一奇山」、「登黄山天下無山」~黄山に登ると天下には山はない、「五岳帰来不看山、黄山帰来不看岳」~中国の五岳を見るともう山を見る必要はない、黄山を見るともう岳を見る必要はない、と言われていました。

    「蘇州園林」ですが、江蘇省蘇州市にあります。紀元前6世紀に建築され、16世紀から18世紀の全盛時期に、蘇州に園林が200以上ありました。現在でも、数十か所ありまして、古くから「人間楽園」と言われていました。

    「日月譚」ですが、台湾にあります。著名な高山湖の一つです。湖全体が山に囲まれ、真中に島があります。清の人から「山中有水水中山、山自凌空水自閑」、山の中に水があり、水の中に山があり、山はとても雄大で、水はとても静かである、と言われていました。

    あと、10大名所ではないのですが、個人的なお勧めスポットとして紹介したいところがいくつかあります。

    「九寨溝」というところ、四川省にあります。ユネスコの世界遺産でして、名前はチベット人の村が九つあることから、名付けられました。特徴は、水の透明度が高く、日中には青、夕方にはオレンジ色を放つことです。ジャイアントパンダの生息地でもあります。

    「黄龍」は、九寨溝のすぐ横にあります。段々畑状になっていて、色はとてもきれいです。石灰などの沈殿物で、水の色は場所によって、黄色、緑色、青色、茶色と様々に変化して見えて、晴天時には金色にも輝きます。

    「アブラナ畑」は雲南省にあります。面積は2万7千ヘクタールで、アブラナの段々畑で、お花が咲くと黄色の世界が広がります。

    「長白山」は、中国吉林省と北朝鮮の間にあります。標高は2744mで、10世紀に過去2000年で最大級ともいわれる巨大噴火を起こしました。長白山人参が栽培され、日本にも輸出されています。

    「ポタラ宮」ですが、チベット自治区のラサにあります。標高も高くて、3767mです。世界で一番高い古代の宮殿です。この高いところにどのようにして建てたのかは非常に不思議で、チベット族の智恵の結晶であると言えます。

    「峨眉山」ですが、四川省にあって、標高が3099mです。中国の三大霊山と四大仏教名山になり、26の寺院があります。ユネスコの世界遺産にもなっています。

    「楽山大仏」ですが、先日テレビでの世界の七不思議でも紹介されていました。大きさはとても大きいです。

    以上、簡単ですが紹介を終わりたいと思います。今回の紹介を通して、少しでも中国について理解を深めて頂ければ幸いに思います。中国は土地が広い分、きれいな景色がたくさんあります。本日紹介いたしましたスポット以外にも、美景、絶景がありますので、機会がありましたら是非遊びに来ていただければと思います。将来、中国に帰ったら、北海道および日本のきれいな景色などを紹介したいと思います。本日は、どうもありがとうございました。

    謝辞
    会長 佐々木 金治郎

    具利敏さん、本当にありがとうございました。故郷の撫順市をスライドで見せていただきましたが、すばらしく綺麗な街で、私も行ってみたいなと思いました。また、これからも機会がありましたら、千歳ロータリークラブにお越しください。今後は、素晴らしい懸け橋になっていただきたいと思います。今日はどうもありがとうございました。