HOME > 例会報告(旧) > 職業奉仕について
  • 5月24日(木) 職業奉仕について

    進行 職業奉仕委員長 大澤 雅松

     あなたの人生の中で、ロータリーあるいは職業奉仕・職業倫理のことはどのように生かされてされているでしょうか?数名の方に語っていただきます。次年度職業奉仕委員長福田武男先生にお願いしたかったのですが、都合がつかないためレジメ(別途掲載)のご提供を頂いておりますので内容をご一読ください。

     語っていただく前に“職業宣言”を朗読します。前年度から職業奉仕委員会の担当例会に於いて『職業宣言』を朗読しています。今年度も踏襲して朗読をしてまいります。何故ならば『ロータリーの綱領』第2の項目について具体的に示したものが“四つのテスト”であり“職業宣言”だからです。

    ~職業宣言~

    事業または専門職務に携わるロータリアンとして、私は以下の要請に応えんとするものである。

    1)職業は奉仕の一つの機会なりと心に銘せよ。

    2)職業の倫理的規範、国の法律、地域社会の道徳記規準に対し、名実ともに忠実であれ。

    3)職業の品位を保ち、自ら選んだ職業において、最高度の倫理的規準を推進すべく全力を尽くせ。

    4)雇主、従業員、同僚、同業者、顧客、公衆、その他事業または専門職務上、関係をもつすべての人々に対し、ひとしく公正なるべし。

    5)社会に有用なすべての業務に対し、当然それに伴う名誉と敬意を表すべきことを知れ。

    6)自己の職業上の手腕を捧げて、青少年に機会を開き、他人からの、格別の要請にも応え、地域社会の生活の質を高めよ。

    7)広告に際し、また自己の事業または専門職務に関して、これを世に問うに当たっては、正直専一なるべし。

    8)事業または専門職務上の関係において、普通には得られない便宜ないし特典を、同僚ロータリアンに求めず、また与うることなかれ。

     中堅代表:親睦活動委員会 齊藤 博徳 会員 ((株)彩光)

     ロータリーに入って自分の人生、考え方が変わったのは、末廣年度に幹事を全うした時です。常に緊張感を保っていれば会社(仕事)・家庭・ロータリー(幹事)の3つを熟すことが出来ることに気付き、実践できたことに尽きます。また、ロータリアンの考え方、実践を会社運営の参考にしたり、幹事としてのまとめ術を生かした社員対応をしており、一生涯ロータリアンでいたいと思います。

      新人代表:親睦活動委員会 金沢 明法 会員 (北海道ガス(株))

     ロータリーに参加させていただき、人の出会いは大切なことであるということを実感しています。また、6月で北ガス千歳支店開設15周年となりますので感謝の意を込めて、さらに地域に密着してお客様に喜ばれるように社員共々努力して参ります。ロータリーもガス事業も皆様にどう奉仕するかが共通していますので、ロータリーに入会させていただいたことに改めて感謝申し上げます。

     ベテラン代表:健康委員会 中村 堅次 会員 (日の出歯科医院)

       昨年12月でリタイヤしましたので職業奉仕の縁のない立場になりました。私たち、歯科医の世界は対患者との接点は沢山あるものの、人と人との繋がり大変少ないものです。しかしロータリーに入会し、異業種の方々と数多く知り合うことが出来ました。それまでは、なんとなく肌の合わない人物と思っていた人が、実際に接してみると良い人物だったりと非常によい経験となりました。これからも良いお付合いを続けていきたいと思います。

      

     総括:会長 今村 靜男

     それぞれの職業を通して世の中に貢献するということは、敢えて言わなくとも皆さんは常に実践してきていることだと思います。その意識を持っているか持っていないかだけの違いだと思います。ロータリークラブに入り職業奉仕に触れることは、改めて自身の職業を通じて社会に貢献していることを再確認出来る良い機会となっています。 仕事を通じて社会に貢献しているという自負を胸に職責を全うしていきましょう。

     

    《5/24 次年度職業奉仕委員長 福田武男PC》レジメ

     『 In Your Life』(あなたの人生の中で)

    「職業奉仕や職業倫理への思いと実践」

    ロータリーの公式名簿(Official Directory)には……
    「 Rotary clubs everywhere have one basic ideal- the ” Ideal of Service”,
    which is thoughtfulness of and helpfulness to others 」

     「奉仕の理想」とは、「他人のことを思いやり、他人のために役に立とうとすること」であり、即ちこれは『超我の奉仕』であります。
    この「超我の奉仕」-「Service above self」は、いわゆる「社会奉仕や世界社会奉仕」を推奨するモットーであり、現在の国際ロータリーが世界のすべてのロータリークラブに向けて盛んに鼓吹・推進しているものであります。

     これに対して現在、残念ながら国際ロータリーはこれに対して否定的な態度をとっておりますが、ロータリーの原型を作り現在でも連綿と続いている「最もよく奉仕する者、最も多く報われる」をモットーとする「職業奉仕理念」があります。「ロータリーの奉仕理念」は、1908年にシカゴRCに入会したアーサー.フレデリック.シェルドンが、それまでの「物質的相互扶助」(お互いの商売を利用して金儲けにそれを利用する)を禁止して提唱したものです。このことによってシカゴRCは親睦派と奉仕派に別れて対立し大激論となり、クラブ分裂の危機に瀕することになりましたが、その危機を救ったのが、「全米ロータリー・クラブ連合会」の設立でありました。

     しかしながら、ロータリーがこの奉仕理念を採用したことにより、その後一世紀を超えてロータリーが華々しい発展を遂げていくことになる訳であります。
    そして、特に自らの職業においてこの「シェルドンの説く奉仕理念」を適用することを、ロータリーでは単に「職業奉仕」と言っております。1902年にシェルドンが設立した「シェルドン・ビジネス・スクール」で彼が教えていた職業奉仕の考え方をそのままロータリーに持ち込み、提唱したということになりますので、ロータリーの職業奉仕理念を知るには「シェルドンの職業奉仕理念」を理解しなければなりません。「最もよく奉仕する者、最も多く報われる」という職業奉仕のモットーも、彼の学校の教科書の中にあり、即ち「He profits most who serves best」は、シェルドンがロータリーに入ってから考え出したものではなく、シェルドン・ビジネス・スクールの教科書からロータリーが拝借しているものであることが、RI2680地区の田中毅PDG(シェルドン研究の第一人者)の調査・研究で明らかになりました。

     ですから、国際ロータリーがこの標語を「第二標語」や「もう一つの標語」に格下げするのは困ったものですし、性差別を理由にその拝借している文言を改変したり、世界社会奉仕を強く推進するためにそれは障害になっていると誤解している国際ロータリーが、職業奉仕を徐々に減衰させるために職業奉仕のこの標語を廃止しようとしたことは、国際ロータリーの勇み足と言うよりも暴挙と言うしかありません。また、「23-34決議」や「道徳律」についてもこれらすべて廃止して、職業奉仕の匂いのするものはすべて消し去って、国際ロータリーを強力にしロータリーを「世界最大のボランティア団体」にしようという「エバンストン本部の官僚たち」の意図が見え隠れしているのが、ロータリーの世界の現状ではないでしょうか。

     ロータリーの源流-その根底には「奉仕の理想」という理念が流れていますが、それはそのまま「超我の奉仕」と言うこともできます。では職業奉仕も「超我の奉仕」でするべきなのかと言うと、そうではありません。超我の奉仕で仕事をしては必ず倒産してしまうでしょう。職業奉仕は「最もよく奉仕する者、最も多く報われる」という理念をもって行うのです。このモットーは、「純然たる経営学の理念」であり「黄金律」を説いたもので、宗教ではなく「哲学」であります。
    即ち、自分が金銭を儲けたいと思うなら、まず他人に奉仕することであり、先に奉仕があれば必ず報酬が得られる、と言うことを説いているのです。更に端的に言えば、経営学の立場から、科学的且つ合理的に事業を発展させる方法即ち金を儲ける方法として、奉仕の重要性を説いている訳であります。

     では、どうやって自分の職場や仕事で日々「職業奉仕」をするのか?
    その答えが「Service」なのです。しかし、日本語で言う「奉仕」と同じ意味ではありません。
    手続要覧には、現在のものでは何故か削除されてしまいましたが、このような記載が以前はありました。
    『Vocation(職業)という言葉は社会人の「一定の業務、稼業、実業、専門職業、或いは職務」を指すものである。ロータリーは職業奉仕という言葉を使用するに当たって、Service(奉仕)という文字をその一番広い意味で使っており、単に実業或いは専門職業界における取引によってなされた業務或いは売られた商品を指すのみではなく、相手の必要と境遇に対して正当な考慮を払うとともに常に他人に対し思いやりの心をもってあたることも指しているのである』
    (2004年版の手続要覧から削除された)

     私たちは自分の職業で、お客さんや周囲の関係する方々に日頃どんな「Service」をしていますか?
    これが今日のテーマ「あなたの人生の中で」であると思います。

     各々の会員の業界のブランドニューな情報だけではなく、素晴らしい「サービス」があったら例会で発表するなりして、互いに会員同士が時に師となり徒となって切磋琢磨する、これが「ロータリーの例会」「人生の道場」であります。
    それが「精神的相互扶助」と言うもので、「物質的相互扶助」はロータリー初期のものであり現在でも禁止されていますが、この「精神的相互扶助」の精神こそロータリーでは特に強く推奨されるべきものであります。
    ですから、少々の不況といえども倒産してしまう会員を出すようでは、例会での研修がなされていない、即ち「人生の道場」としての機能が果たされていないことになり、そのロータリークラブの恥であるとまで言われているのです。
    このように考えてくると、厳しい言葉で言えば、単に経費節減とか従業員の目を気にして、「会社が苦しいからロータリーを退会する」と言うのは、“本末転倒”であることに誰もが気付く筈であります。

     ロータリーの活動の原点は個々のクラブ、如何なる奉仕をしたかと言うよりも如何に素晴らしいロータリアンを育てたかが、ロータリークラブの評価であるという言葉を思い出しましょう。

     最後に、「ロータリーの職業奉仕理念」を極めて平易な言葉で表現していて、ロータリアンであり「経営の神様」とまで言われた松下幸之助の言葉を………

    「商売というものは、利益を抜きにしては考えられない。しかし利益を得ること自体が商売の目的ではないと 思う。やはり大事なことは、暮らしを高めるために世間が求めている物を心を込めて作り、精一杯のサービスをもって提供していくこと、つまり社会に奉仕していくことではないだろうか。そこに商売の尊さがあり、使命があると言えよう。そしてその使命に基づいて商売を力強く推し進めていくならば、いわばその報酬としておのずと適正な利益が世間から与えられてくるのだと思う」