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  • 2月23日(木) 卓話

    ◇講師:佐藤 秀雄 パストガバナー

     

     

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    先月は職業奉仕月間ということもあり、藤本敏廣 ロータリー情報・定款細則委員長から職業奉仕について卓話するように要請され、壇上に立っています。「職業奉仕って何だろう」と思っている会員が、少なからず当クラブにいるのではないかと思っています。当クラブは、入会3年未満の会員が3分の1を占めています。私は、「ロータリー運動」とは「倫理運動」だと思っています。ですから、例会場は成人学校であると認識しています。従って、例会出席はロータリアンにとって重要な場所なのです。

     

    「倫理」とは、広辞苑を引くと「人倫の道、道徳の規範となる原理」となっています。「道徳」とは、「人として踏み行われなければならぬ法理と、これを実施に現す行為、即ち、自己の行為または品性を良心ないし社会的規範をもって律し、善および正をなし、悪および不正をなさぬこと」と広辞苑には記載されています。

     

    初期の国際ロータリーは、ロータリー運動の原理・理念について、喧々諤々の論争をしていました。親睦派と奉仕派の戦いであります。そこに「奉仕の実践にかかる決議23-34」が採択されました。親睦派と奉仕派が調整され、理念も重要だが実践も重要だ、とうことで「決議23-34」が決議された4年後の1927年、RI理事会は、クラブ奉仕、職業奉仕、社会奉仕および国際奉仕の四大部門を制定し、実践活動の段階に入ったわけです。

     

    ここで初めて職業奉仕という概念が出てきました。そこで、「職業奉仕とはなんだ」ということになりますが、広辞苑を引いても出てきません。これは全くのロータリーの造語であります。

     

    ロータリアンはみな職業を持っています。実業人は実業の、専門職は専門の職業を持ち、それぞれ自分の職業を、天から与えられた天職として働いているわけです。その職業を営む上での根底にある社会的規範(道徳)が、職業奉仕だと思っています。ですから、職業奉仕は、多分に精神的な部分を占めているのです。

     

    毎回、例会場において斉唱する「四つのテスト」を思い起こしてください。「四つのテスト」は、我々ロータリアンが行動を起こす前提として、考慮しなければならない事柄なのです。会員名簿にはその他に、「ロータリー倫理訓」、「ロータリー宣言」、「奉仕の実践にかかる決議23-34」、「ロータリー行動規範」等の記載があります。これらを熟読し、理解し、そして自分の職業を行う礎とする。このことにより自己を高め、寛容の心を養い、素晴らしいロータリアンとして、地域社会においても高い評価を受けるものと確信しています。

     

    機会がございましたら、次回は「決議23-34」の経緯などもお話ししてみたいと思います。

     

     

    ◇講師:福田 武男 ガバナー・ノミニー

     

     

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    皆さん、こんにちは。ガバナー・ノミニー指名の話を聞いたときは、半分以上が冗談だろうと思っておりました。正直なところ、ガバナー・ノミニー正式決定までには日数がなく、気持ちの整理もついていない状況でありましたが、「何とかやってみよう!」という気持ちで引き受けさせていただきました。しかしながら、ガバナーになるということを、今でも全く違う他人事のように自分では感じています。どうしたらいいのか全くわかりません。しかし、わかっていることは、千歳RC全体、ここにいらっしゃる皆さんが協力していただかないと任務は全うできない、ということだけは確かであります。千歳RCや第7グループが脚光を浴びるような年度にしていきたいと考えております。今はそのくらいしか考えておりませんが、どうぞよろしくお願いします。

     

    今日はたまたまロータリー創立記念日の2月23日です。今まで、2月23日に例会が開催されたことは私の記憶にありません。1905年2月23日(木)以降、同じ日の例会が何回あったのかはわかりませんが、2月23日の例会は恐らくこれが最後の例会になると思います。何故かといいますと、来年から2月23日は祝日になるかも知れません。2月23日は皇太子の誕生日だからです。2月に祝日が増えると更に実日数が少なくなり、企業は大変になるかも知れません。

     

    ロータリーの目的について、私の解釈にて少しお話ししてみようかと思います。ロータリーの目的は「The Object of Rotary is to encourage and foster・・・」という始まりです。そして、「as a basis of worthy enterprise」とあり、その「enterprise」をどう訳すかが議論のあるところです。私はその部分を色々と考えて、3年前の「ロータリーの友」にその考え方を投稿したところ、たまたま採用されました。「enterprise」は「日常活動」と訳すらしいです。手帳には「意義ある事業の基礎として」とあり、「enterprise」は後にも先にもここにしか出てきません。他の職業とかの部分には「enterprise」は出てきません。ここだけです。今は職業がなくても誰でもロータリアンになれます。なのに、なぜここは直さないのか。「enterprise」を直さなければならないのではないか。ネイティブの方も直さない。そこでネイティブの方に聞いたら、しばらく考えて、これは「activity」だ、「activity」と訳せば何の問題もない。と言っていました。

     

    ですからロータリーの目的はこういうことになります。「日常生活の中で奉仕の理想、奉仕の心、ロータリーの心を大切にしていこう」。非常に分かりやすいと思います。究極の簡単な言い方は「黄金律(ゴールデン・ルール)」です。「相手がして欲しいと思うことをあなたがしてあげなさい」ということです。宗教の世界です。どの宗教にもあります。

     

    ですからロータリーの目的としていることは、非常にシンプルです。「相手の嫌がることはしてはいけない。相手のして欲しいことをしてあげなさい」ということです。

     

    何故、「職業奉仕」という言葉がロータリーにあって、一般的には非常に難しいと思われているのでしょうか。「職業奉仕」という言葉は誰が考えたのでしょうか。少しロータリーを学んだ方は「それは、アーサー・フレデリック・シェルドンでしょう」と言いますが、それは違います。シェルドンはそのような言葉は使っていません。「職業奉仕」という言葉は、1927年にできた言葉です。

     

    シェルドンは「奉仕の概念」をロータリーに導入したのであって、「職業奉仕」という言葉は導入していません。「職業奉仕」という言葉は元々ありませんでした。

    「service」という言葉を導入したのです。昔は起きてから寝るまで「職業」しかありませんでした。ゆとりのある時代ではなかったからです。生活のほとんどが「職業」しかなかったのです。その時に「service」という概念を導入しました。1918年頃に「奉仕の理想(Ideal of Service)」という言葉を誰が言い出したのか、それがロータリーの基本になっていきました。

     

    1927年のロータリーには、大きく分けると、「クラブ内の活動」と「クラブ外の活動」のこの2つしかありませんでした。これでは分かりにくいということで、奉仕が4つに分かれました。「クラブ奉仕」、「職業奉仕」、「社会奉仕」、そして30年後に「国際奉仕」ができました。その時に初めて「職業奉仕」という言葉が出てきました。ですから、シェルドンはその言葉に対して非常に不満を持っています。シェルドンは「私は奉仕ということで、ロータリーに対して理念・概念を伝えてきたのに、私の奉仕がどうして4分の1にならなければならないのか」と話をし、1930年にシェルドンはロータリーを退会しています。これだけロータリーに対し大きな影響を与えて、大変な貢献があったシェルドンですが、評価はほとんどされていません。

     

    ポール・ハリスとシェルドンは仲が良かったのか?仲は良かったようです。ロータリーが分裂する危機に瀕したときに、シェルドンの考え方をポール・ハリスが取り入れて、「クラブ内の親睦だけではだめだ。奉仕の拡大、もっとクラブを違う処に創ろう」ということで、サンフランシスコ・ロータリークラブが誕生しました。それからクラブがどんどん広がっていきました。二人の蜜月の期間は1920年頃までではなかったかとの話になっています。

     

    そして、ポール・ハリスは、「私は間違っていた。奉仕と言って商売において物質的な互恵主義ばかりをやっていてはだめだ。やっぱり奉仕をしなければいけない。サービスをしなければいけない」と言い、昔を振り返って反省し「合理的ロータリアニズム」という論文を発表しました。その論文中に、最も大事なことは何だと言われたらやはり「寛容(toleration)」だと言っています。

     

    1934年、こういう言葉が生まれました。「車の車輪が四角になったとしても、奉仕の理想という言葉は永遠に変わらない」。ポール・ハリスが断言した言葉です。その言葉を聞いて私はこう思いました。「職業奉仕という言葉に『職業』があるから分からない。『奉仕』と考えればよいのではないか」。ポール・ハリスは元々「職業奉仕」とは言っていません。「職業奉仕」という言葉を嫌っていました。ですから、「奉仕」だけの方が分かりやすいと思ったのです。「奉仕」は、「世の中の役に立つこと。周りの人のためになること」と、一般的に言いますが、やはり、人のためになることではないでしょうか。「それを常にしなさい」ということです。

     

    先ほど「四つのテスト」を唱和しましたが、四つ覚えるのは大変です。「それは、みんなにとって良いことですか」、この一言で全てがカバーできます。一つの職業をやっていても、その取引が、働いている人にとっても良いし、お客さんにとっても良いし、売る側にとっても良いし、地域の誰にとっても良いですよ。というのであれば、これは良いのだということです。ですから、「四つのテスト」とその「一つのテスト」は、同じようなことではないかと思っています。簡単に言えば「それは、みんなにとって良いことですか?(Is it good for people?)」と、非常にシンプルに言い表すことができます。

     

    『当初のロータリーは「職業」に重きを置いていた。1934年にポール・ハリスはその「職業」から決別した』。とはどこにも書いていませんが、私はそう考えています。サービスの理念、ロータリーの心、そういう奉仕の心がロータリーの最大の目標です。

     

    話は戻りますが、ロータリーの目的は、「サービスの心を、地域や世の中、世界中に広げて行って、みんな仲良く世界平和を達成しようではないか」。それしかないと思います。余計なものを全部そぎ落としてシンプルさを追求して行くと、そうなるのかなと私は考えています。しかし、この考え方はあくまでも私見ですので、地区の職業奉仕委員会では受け入れられておりません。今日は自分のクラブなので、思いつくまま、勝手なことをお話させていただきました。また機会がございましたら、準備を万全にし、みなさんに分かりやすくお話をしたいと思います。ご清聴ありがとうございました。