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  • 3月23日(木) 卓話

    講師紹介:健康委員会 藤川 俊一 委員長

     

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    講師の方を紹介致します。医療法人 資生会 千歳病院 理事長 佐藤正俊 様です。卓話テーマは「改正道路交通法について(高齢者対象)」です。では、よろしくお願いいたします。

     

     

    講師:医療法人資生会 千歳病院 理事長 佐藤 正俊 様

    テーマ:「改正道路交通法について(高齢者対象)」

     

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    私は、医療法人 資生会 千歳病院 理事長の佐藤と申します。よろしくお願い申し上げます。さて、認知症疾患医療センターは全道で18ヶ所が指定されていますが、千歳病院はその一つとなっております。本日は、2017年3月12日に改正されました「改正道路交通法」に関し、その変更された点について話をしたいと思います。

     

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    何故、改正道路交通法の話かと申しますと、昨今、高齢者の交通事故が多発しております。そのような中、警察署から認知症疾患医療センターに対し、診断書を書いてほしいと問い合わせがあった場合、認知症疾患医療センターである千歳病院では、診断書を書かざるを得ない立場にあるということです。

     

    北海道の交通の便を考えますと、自動車は生活の重要な手段であります。しかし、たった1回の事故で自分たちの家族や相手に多大な損失を与えてしまう、ということ考えると、高齢者でも運転をする機会を何とか与えてあげたい気持ちはあるのですが、場合によっては、高齢者に対して「運転をすることは難しいですね」と言わざるを得ません。

     

    昨年の交通事故の状況は、死者が全道で158人、このうち65歳以上の人が83人、約半数が高齢者という現状です。更には、ご高齢の方が起す事故は大事故が多く、事故形態としては正面衝突が大多数です。したがいまして、事故により重症になりやすいということがお分かりかと思います。

     

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    そのような背景があり、2017年3月12日に道路交通法が改正されました。75歳以上の方は運転免許更新時に認識機能検査を実施するのですが、そこからのふるい分けは以前も行っておりました。しかし、改正道路交通法では、更にふるい分の度合いを高めて実施することになりました。また、ある特定の交通違反をした者に対しては、75歳以上場合、臨時の認知機能検査を実施しなければならないことにもなりました。

     

    以前より、運転免許更新時に75歳以上の高齢者の方は、簡易スクリーニングという認識機能検査を受けますし、今回の改正道路交通法でもその検査は継続されます。認知機能検査後は3つに分類されます。検査点数によって、

     

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    ●「第1分類:記憶力・判断力が低くなっている者」

    認知機能検査の結果が第1分類の人は、臨時適性検査または医師の診断を受けます。臨時適性検査または医師の診断を受けない場合は、免許停止の行政処分の対象となります。認知症だと認められた場合は、免許の取り消しを含む行政処分となります。認知症ではなかった場合は、3時間の高齢者講習を受講すれば免許証を更新することができます。

     

    ●「第2分類:記憶力・判断力が少し低くなっている者」

    認知機能検査の結果が第2分類の人は、3時間の高齢者講習を受講します。講習を受講すれば免許証を更新できます。

     

    ●「第3分類:記憶力・判断力に心配のない者」

    認知機能検査の結果が第3分類の人は、2時間の高齢者講習を受講します。講習を受講すれば免許証を更新できます。

     

    ですから、75歳以上なると認知機能検査で頑張って点数を取らないと、指定機関である私の病院に来ることになってしまいます。

     

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    また、75歳以上の人で一定の違反をした人は、臨時認知機能検査を受けなくてはなりません。臨時認知機能検査を受けないと免許取消・停止といった行政処分となります。その臨時認知機能検査の結果によって、医師の診断書が必要になったり、臨時高齢者講習を受けることになったりします。

     

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    今までは免許更新をしなくても一定の違反がなければ、何らかの形で救済措置が出たのですが、今後は違反をすると、いきなり認知機能検査を受けることになり、その結果、私の病院に来ることになるのです。

     

    では、認知機能検査で、実際に何をするのか、皆さんも一緒に考えてみてください。これが現物です。

     

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    ※一同「おお!」というどよめきが・・・。

     

    今日は何月何日何曜日か? 予習が必要ですが、しかし認知症の人は予習しても出来ません。

     

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    沢山の数字の中から、たとえば「1と4」に斜線をひいてください。これは認知機能が落ちてくると集中力が欠け、また視力からくる情報が混乱するため、正確な回答ができなくなります。

     

    次に4枚の紙が渡され、16個の絵を1分間見た後、何が描かれていたかを思い出して記述する問題が出されます。

     

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    ※ここで、「難しい」、「絶対無理」、「覚えられない」という声があちらこちらから上がりました!

     

    次にヒントが記載された回答用紙が渡されます。それで先ほど記憶した絵がやっと頭の中に浮かび上がるのです。

     

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    ※「ヒントがあっても思い出せない」という声もちらほらと・・・・。

     

    そして、最後には時計の10時10分の絵を描いてくれという問題が出ます。

     

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    75歳で試験をするというのが、今の日本の法律です。非常に難しい試験ですので、皆さんにおかれましては、是非とも予習をした上で、免許更新に臨まれて下さい。

     

    ※アルツハイマー型認知症として、「頑固」、「言うことを聞かない」、「自分をコントロールできない」といった症状が出るそうです。また、「自分の能力の限界を把握できない」という認知症もあるそうです。皆さん、若干でも心当たりがあれば直ぐに病院を受診いたしましょう!

     

    ◇大西会長からの謝辞

     

    貴重なお話しと認知機能検査の予習ができた御礼をお伝えしました。

     

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    ※佐藤理事長  様、本日はご多忙のところ誠にありがとうございました。佐藤理事長 様のお世話になることがないよう、千歳RC一同、頭の体操を頑張ってまいります!