• 1月15日(木) SAA ・プログラム委員会 卓話

     講師紹介 :  SAA・ プログラム委員会 今野 良紀 副委員長

     

    講師紹介今野SAA プログラム副委員長

     

    人はこの世に生を受けたら必ず死を迎えます。これは誰しもが必ずそうなっています。千歳RCの皆さま方は事業をされている方がほとんどなので、様々な終活をされていると存じております。
    本日、事前にお配りしたものは弊社(株式会社マリアージュインベルコ千歳支社)の葬儀のごく一部の一例をご本人様の許可を頂きまして本にさせて頂いたものです。大きなノートはエンデングノートでございます。このエンデングノートは残された者たちに負担をかけないという思いを伝えるノートでありまして、もし使えればと思いましてこの3冊を千歳RC会員の皆様に贈らせて頂きました。ご理解の程、よろしくお願い致します。今日、これからご講演を頂きます長谷 亘様は札幌を中心に活動しております弊社のビジネススタッフであります。

    弊社での葬儀を終えましたご遺族様が遺産相続をするケースがありますが、さまざまな問題が発生する事があります。そうした場合、弊社の関連事業であります「相続支援センター」を紹介致しまして問題を解決頂いております。今日は長谷様に急遽、札幌から駆けつけて頂きまして、「専門用語を使わない相続・事業継承」のテーマで昨今の終活についてのお話しを頂きたいと思います。皆さま、よろしくお願い致します。

    ◇卓話テーマ「専門用語を使わない相続・事業承継講座」

     

    一般社団法人 相続手続支援センター札幌理事、相続診断士 長谷 亘 様

     

    講演1

    皆さん、こんにちは。相続手続支援センターの長谷と申します。私たちは札幌駅南口の方に事務所を構えております。母体は会計事務所、税理士法人であります。 事業内容は、相続に伴う亡くなった方の戸籍の取りまとめ不動産等の名義変更、年金の手続きをするなど、色々な諸手続きがある中で、私共、税理士の事務所としては相続税の申告や確定申告といった小さな部分しかお手伝い出来ないのですが、司法書士や弁護士、社会保険労務士の先生と提携して仕事をしておりますので、相続に関わる事でしたら私どもに何でもご相談頂けたらお手伝い出来るかと考えています。

     

    ○本日の講座のポイントは下記のとおりです。

     

    1.「争続」対策・・・・・残された家族が揉めないように対策する。

    2.相続税の知識

    3.相続トラブル事例・・・どういう家族構成の場合にトラブルは起きるのか

    4.公正証書遺言が重要!・公正証書を活用する事の重要性

    5.事業承継について

     

    それでは始めましょう。

     

    資料1

    (画像1)ほぐしまショー

     

    ※当日の配布資料からの抜粋です。クリックしてご覧下さい。

     

    左上の図は黒点が高速に移動しているように見える。右の図Aの色とBの色、Bの方が白く見えるが実際は同じ色です。このような目の錯覚と同様に認知にも錯覚があります。

     

    今月より相続税のルールが変更された為、色々と相談が来ています。でも相続対策の順番を間違えると痛い目にあってしまいます。まず、一番大切なのは残された家族が揉めない事です。次に納税資金対策です。最後に相続税対策となります。相続はこの順番で考えていかなければなりません。

     

    資料2

     

    (画像2)相続税のルール

     

    お元気な内に出来る準備ですが大きく3つあります。⑴ 遺言をつくる。⑵ 生前にお金や不動産を贈与する。⑶ 生命保険を活用の3つです。

     

    資料3

     

    (画像3)トラブルの事例

     

    上記は、相続に関する上記トラブル事例を細かに説明され、遺留分という最低限相続出来る権利についての説明や兄弟姉妹に遺留分が無い場合の遺言の作成が有効だという事を説明されました。

     

    資料4

     

    (画像4)公正証書の有効性

     

    公正証書作成に関して、身体が不自由になった場合の代理人として財産管理委任契約、認知症になった場合、財産の管理に関して家族に迷惑を掛けたくない場合に代理人を自分で選定する任意後見契約について。自分が亡くなった際の死後事務委任契約について説明がされました。

     

    ○遺言書について

     

    講演2

     

    遺言書は自分で作る事も出来ますが、様々な決まりがありますので、(基本的なルール:①作った日付が書いてある②作った人の名前が書いてある③印鑑が押してある)公証人役場を介しての公正証書遺言を作ると確実な遺言が作れるのでお勧めです。作成のポイントとしては2つあり、①遺言執行者の指定(遺言の中身を実行してくれる人:誰でもなれるが人だと人命に限りがあるので法人が安心です。)②予備的遺言が重要(予備的遺言:遺産相続させたい人が遺言者より先に死去した場合に事前に備える)と事例を交えながら説明されました。

     

    ○事業承継について

     

    事業承継の前提となる選択肢・・・継ぐ(親族またはその他)、売る(M&A)、やめる(廃業)がありますが、今回は継ぐという事に関してお話を頂きました。

     

    ○事業承継とは何を承継するものなのか

     

    ⑴ 企業経営の承継 ⑵ オーナー株の承継 ⑶ 財産の承継

     

    株に関してですが、資本金が自社株の評価額だと思っている方がよくいますが、そうではありません。業績の良い会社は株価が何倍にも上がっている場合があり、そういった株を相続する場合には注意が必要なので、自社株の価値はしっかり覚えておく必要があると説明されました。

     

    卓話の最後に、実際に長谷様が経験された事例をお話しして頂いた上で、遺言を作る、作らないで悩んでいる方がいらっしゃいましたら、是非作って下さいという事と、法的に力は無いのですが、エンディングノート(例会出席者に配布)を書き、託すべき方に託しておいて頂きたいとおっしゃられていました。

     

    資料5

    (画像5) 簡単診断+ご提案

     

     

    謝辞・記念品贈呈 藤本 敏廣 会長

    長谷先生ありがとう

     

    長谷 亘 様、分かり易い講義を有り難うございました。