• 11月29日(木) ロータリー情報

    ロータリー情報・定款細則委員会 長澤 邦雄 委員

     本日は前回(11月15日)に引き続き「四つのテスト」についてお話をします。「ロータリーの考え方:超我の奉仕」(千歳ロータリークラブ “ロータリーを考える会”2012/8/7)を参考にさせていただきました。

    1、四つのテスト 原文 Apply THE FOUR -WAY TESTE  to the things we think, say or do       

    1. Is it the TRUTH? 
    2. Is it FAIR to all concerned? 
    3. Will it build GOODWILL and better FRIENDSHIP? 
    4. Will it be BENEFICIAL to all concerned? 

     規範でも教義でもなく自己評価を促し、職業倫理訓(戒)でもある「四つのテスト」がなぜ質問形式なのか? 創案者のハーバートJ.テーラー(シカゴRC、RI50代会長、ジェル・ティーK.Kの代表役員)も「本当のところ、何故だか分りません。こうゆう形で浮かび上がっただけですから」と述べていますが、恐慌中の1932年に破産しかかったクラブ・アルミニーム製品KKの再生のため、全従業員に向けての倫理上の自己評価尺度として、この「四つのテスト」を創案し会社を再生させました。1943年1月RI理事会でロータリーとしても採用することを承認するも「本当の処、何故だか分りません」(その答えは各自でということですか・・) 「広辞苑には、倫理=道徳、実際道徳の規範となる原理。時代に関係ない永遠不滅の倫理と社会的合意により時代と共に変化する倫理」「倫理は社会的ルール(規範)といえるが、基本的には個人的、内省的、非強制的なものであり、各個人が自覚を持ってルールを認識し遵守することが最も大切である」と思います。

    2.ロータリーの親睦はFriendship(友情)でなく、Fellowship(親交)である。確かに綱領には世界的親交の文字しか無い。しかし四つのテストにFriendship=親睦、友情の文字がありますが、皆さんは?

    3.ロータリーの金看板は職業奉仕ではなく、職業人として(職業)倫理基準を高める(重んずる)ことである。ロータリーは決して人間一切の行動を律するものではなく、職業に関するものだけを律している。そのため、ロータリーは職業に基づいた会員制のクラブである。

    4.1905年シカゴRCが親睦(親しみあうこと・仲よくすること)と互恵(相互に特別の便益、恩恵などを図りあうこと)を目的に誕生したが、1908年(ポール・ハリス第3代会長時代)アーサーF.シェルドンがエゴイズム(利己主義)的なこの目的に「Service」(職業奉仕を中心とした精神的奉仕)という概念を導入。ハリスは親睦派と奉仕派の対立でシカゴRCの会長を途中で辞任(シェルドンも1930年ハリスとの確執でRCを退会、5年後逝去)。 1911年シェルドンは”He profits most who serves best”(最もよく奉仕する者、最も多く報いられる)という現在の第2標語を発表。同年フランクリン・コリンズも”Service Not Self”(宗教的思考?)を表明。1920年頃シェルドンが”Service Above Self”(超我の奉仕)を作り、現在の第一標語となっています。

    5.ロータリークラブとは「職業倫理を重んずる実業人、専門職業人の集まり」で、会員制の団体です。

    6.ロータリーの綱領とは「この団体の立場、方針をまとめたもの(前文と第1から第4項)」で、奉仕の理想を鼓舞、育成することにある。

    7.ロータリーの今後は?なぜ会員の増加が少ないのか? 「魅力が無くなったのかあるいは無くしていったのか」「先ずは出席や職業分類の遵守?」「宗教的(キリスト教、個人主義、金etc)、社会的(情報化、グローバル化、市場原理化etc)背景?」等も含め正しく現状分析すること諸問題もの必要性を感じます。

    8.会員一人一人が、田中RI会長の云われるロータリー・モメント(心に残るロータリー体験)を数多く持てるようになれば(EnjoyRotary)、諸問題も解決の方向に向かうのでは?と思われます。